<高校野球>花咲徳栄、山梨学院に逆転負け 打線が機能せず、8安打も1得点のみ 高森の好投実らず
(第3日・高崎城南ほか)
第3日は準々決勝4試合を行い、県勢はともに敗退した。32年ぶりの4強入りを狙った西武台は高崎健康福祉大高崎(群馬3位)に2―3でサヨナラ負け。県大会優勝の花咲徳栄は山梨学院(山梨1位)に1―2で逆転負けを喫した。
西武台は1―2の三回に松木の左前打で同点に追い付いたが、その後は好機で一本が出ず、2―2の九回1死一、三塁から失策で決勝点を献上した。花咲徳栄は三回に南の中前打で先制したものの、四回に追い付かれ、五回2死二塁から三塁打を浴びて勝ち越された。
■好機に一本出ず
花咲徳栄は山梨学院の倍となる8安打を放つも1得点のみと、打線が機能しなかった。
三回に2死二塁から南の中前打で先制したが、1―0の四回は2死満塁で高森が遊飛に倒れた。1―2の九回にも2死満塁としたものの、南の打球は中堅手に好捕されるなど好機にあと一本が出ず。8回を被安打4、自責点1に抑えた先発高森の好投は実らなかった。
■2度の満塁、好機逸す
1点を追う九回2死満塁。花咲徳栄は、この日唯一の適時打を放っている1番南を迎えた。打球は快音を残し、中堅方向を襲う。しかし、相手中堅手のダイビングキャッチに阻まれた。あと一本が出なかった試合を物語るような幕切れだった。
強力打線が8安打で1得点のみ。2度の満塁の好機を逸し、岩井監督は「追い込まれる前に、緩い変化球(カーブ)を打つからこうなる」と“徹底力”を欠いた打線に、おかんむりの様子だった。
1度目の満塁は1―0の四回。2死から3連打と、突き放す絶好機に8番高森が高めのカーブに手を出し遊飛。2度目は1―2の九回だ。1死から渡壁が中前打と栗島の二塁打。2死後、小林が四球でつないだ。ここで南は1ボール1ストライクから3球目のカーブに「体が勝手に反応してしまった」。見事な打球を好捕した相手を褒めるしかないが、意図した狙い球ではなかった。
春の選抜大会出場の可能性を残しているものの、主将の中井は「この負けを忘れてはいけない。春の大会に向けて力をつけたい」と冬場の底上げを誓った。