埼玉新聞

 

<高校サッカー>ベスト8が決定 昌平、武南との強豪対決制す 細田学園は初の準々決勝進出

  • 武南―昌平 前半5分、昌平の小見(左)がクロスに飛び込む

  • 細田学園―成徳大深谷 勝利に喜ぶ細田学園イレブン。(9)が決勝点の斎藤

 (第4日、26日・昌平高校ほか=埼玉新聞社など後援)

 3回戦8試合を行い、ベスト8が決定。2年ぶりの頂点を狙う昌平が、武南との強豪対決を1―0で制した。細田学園は昨年4強の成徳大深谷を3―1で退け、初の準々決勝に進出した。

 今夏の全国高校総体に出場し、3回戦からの登場となった西武台は西岡の2得点など3―0で浦和西に快勝。県高校総体準優勝の聖望学園は1―1からのPK戦で大宮南を下した。同4強の国際学院も1―1からのPK戦で花咲徳栄を破った。正智深谷が4―0で大宮東を圧倒したほか、西武文理、埼玉栄も8強に駒を進めた。

 準々決勝は11月2、3日、浦和駒場スタジアムで行われる。

■個の力で守備網打破/昌平

 昌平が高い個人技で武南の堅い守備を突き破った。春の関東高校県予選王者との好カードを制し、藤島監督は「苦しい戦いを一つ一つ乗り越えて成長している」と選手たちをねぎらった。

 ボールが落ち着かずに縦パス一本の単調な攻撃を繰り返した前半はCK8本を獲得してもゴールに結び付かなかったが、その悪い流れを後半から出場した紫藤が変えた。「自分がボールをもらってリズムをつくろう」と紫藤がボールを引き出すと、パスが回り始め、昌平らしさが戻ってきた。

 敵陣深くでの細かいパス交換とドリブルの仕掛けが機能し、攻撃の時間が長くなった。すると、同25分、右サイドでボールをキープした須藤のパスをニアで受けた小見が反転して右足でゴールにねじ込んだ。固く閉ざされていたゴールをこじ開けた背番号11は「苦しいときに得点するのがエースの役目」と胸を張った。

 2回戦で前年王者の浦和南に逆転勝ちし、3回戦は武南に競り勝った。「一試合ごとに成長を感じている」と小見。正智深谷との準々決勝を前に自信を深めていた。

■武器貫き、新たな歴史/細田学園

 持ち味を貫き、新たな歴史を築いた。細田学園が昨年4強の成徳大深谷に3得点で快勝。初のベスト8進出を決め、上田監督は「選手がいい準備をしてくれた結果」と喜びをかみしめた。

 強敵相手にも引くことなく、ボールを保持して崩しにいく強みを発揮した。実ったのは前半37分だ。板橋の先制弾はCKからだったが、前プレーで積極的にシュートを打ったからこそ生まれた。後半4分に追い付かれたが勢いは全く衰えない。8分、右サイドで仕掛けた斎藤のロングシュートですぐに勝ち越し。その後は猛攻を受けたが、終了間際に逆襲から3点目を奪い、試合を決めた。

 準々決勝の相手は関東予選、総体予選でともに敗れた聖望学園だ。「3年生のために勝ちたい」と2年生斎藤。しばし歓喜に浸った後、表情を引き締めた。

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