小さな町からピリッと…山里の山椒園で摘み取り&試食会 山の幸やケーキなども ときがわ、特産品化目指す
2023/05/23/09:50
山の幸・山椒(さんしょう)を「町の特産にしよう」と取り組んでいる、埼玉県ときがわ町の「ときがわ山椒栽培協議会」(岩田泰治会長、会員52人)は20日、「青実山椒 摘み取り体験&試食会」を開催、町内外から参加した約60人が、山里の山椒園で青実山椒を収穫、山椒料理を堪能した。
2016年、地元の住民団体「ときがわ活性会」の特産部会で、山椒が「高級食材として使われている」との話が出たのが始まり。翌年、大野地区の有志が苗木の植栽と、同会の共同栽培が始まった。18年には同協議会を結成。これまでに個人栽培が700本、同協議会の山椒園で160本が栽培されている。当面の目標本数は計千本。
今年から本格的に東京都の大田市場に出荷しており、山椒せんべい、山椒入りあめなどの加工品も農産物販売所などで販売している。
今回、山間部の景色と新緑を楽しみながら収穫体験をすることにより、「(参加者に)心身ともにリフレッシュしてもらい、ときがわ産の山椒の良さを知ってもらえれば」(山口富士生事務局長)と体験・試食会を企画した。
この日、参加者はスタッフから摘み取りの仕方を学んだ後、山椒園に入り、山椒の香りに包まれながら、はさみで青実山椒を摘み取っていた。
この後、大野くすの木センターで、白戸啓子さんらが山椒を使って料理した「ちりめん山椒おにぎり」「わらびのお浸し山椒醤油」「煮揚げ高野豆腐の山椒塩」「ごぼうと鹿肉の有馬煮」「キャロットケーキ」など、7種類の料理を食べた。
さいたま市から来た女性は「初めてだったが、意外と摘み取りやすかった。(空気も)料理もおいしく、参加したかいがあった」と笑みを浮かべた。
岩田会長は「栽培本数の拡大、地産地消、加工品の開発などを進め、町の活性化につなげたい」と話していた。