埼玉新聞

 

自民、立民が現職・大野氏を「支持」 今夏の埼玉県知事選、独自候補を擁立せず 両県連が表明

  • それぞれ大野元裕氏の支持を表明した自民党埼玉県連の柴山昌彦会長(右)と立憲民主党埼玉県連の田並尚明幹事長=22日、埼玉県さいたま市内

    それぞれ大野元裕氏の支持を表明した自民党埼玉県連の柴山昌彦会長(右)と立憲民主党埼玉県連の田並尚明幹事長=22日、埼玉県さいたま市内

  • それぞれ大野元裕氏の支持を表明した自民党埼玉県連の柴山昌彦会長(右)と立憲民主党埼玉県連の田並尚明幹事長=22日、埼玉県さいたま市内

 任期満了に伴う埼玉県知事選(7月20日告示、8月6日投開票)を巡り、自民党埼玉県連(柴山昌彦会長)と立憲民主党埼玉県連(大島敦代表)は22日、再選を目指して無所属で出馬表明している現職の大野元裕氏(59)に対し、それぞれ県連として「支持」するとともに、独自候補を擁立しない方針を表明した。

 自民県連はこの日の役員会で支持を決定。会見した柴山会長は「大野知事は4年間、県政に格段の力を注がれた。これからも執行部と議会が車の両輪として、時にはチェックをし、県政をよりよく発展できるよう、支持を決定した」と協力姿勢を打ち出した。

 推薦ではなく支持とした理由については、「推薦となると、反する行動を取った場合に党規の問題が出てくる。これまでの経緯などを勘案し、一方で現在の協力関係を判断し、連帯、応援を表明した」と話した。

 立民県連の田並尚明幹事長は「県政の発展に尽くしてきた大野知事を支持しない理由がない。県民や事業者が容易ではない状況と向き合った中で、全体的にスピーディーで的確な政策を打った」と危機管理能力の高さを評価した。

 2期目へ期待する点としては、「スーパー・シティプロジェクトであったり、これからの埼玉の将来像を明確に示されている。日本一住みやすい、暮らしやすい埼玉県にしていくという知事の政策は、われわれも同じ思いで後押ししたい」と述べた。

 大野氏は川口市出身の元参院議員。2019年の知事選に当時現職だった上田清司氏と立憲民主党など4党の支援を受けて出馬し、自民、公明推薦の候補を破って初当選した。県議会最大会派の自民にも、「県民のニーズを基準として是々非々の関係でやりたい」(大野氏)と互いに歩み寄る形で信頼関係を築いた。

 大野氏は同日の市長会議後に取材に応じ、「埼玉県を代表する“県民党”として選挙に臨むというお話をさせていただいている。大きな課題、プロジェクトを進めていく上で、多くの方々にご協力いただくというのは大変ありがたい」とコメントした。

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