県内初の試み、戸田でタブレットのデジタル教科書使い授業 読んだこと可視化、画面見せ合い話す能力育てる
2019/01/28/00:00
戸田市下戸田の市立東小学校(小代元志校長、児童数889人)で24日、タブレット端末のデジタル教科書を使った公開授業があった。
4年生の4クラスで昨年7月からデジタル教科書を使った授業が行われてきており、この日は4年4組(約40人)の児童らが「ウナギのなぞを追って」をテーマに勉強した。デジタル教科書による本格的授業は県内で初めての試みという。
児童たちはそれぞれ自分のタブレット端末の画面に教科書の文章を呼び出して読み、要約や大事なキーワードが何かを考えた。「マイ黒板」というソフトを使い、電子ペンで、文章やキーワードを別画面にコピー。3人のグループに分かれ、画面を見せ合い、なぜそれが大事なのかなどを説明したり話し合ったりした。
担任の高橋健太教諭(24)は大学を卒業して初めての職場が同校で、2年目。「子どもたちがこんなに話し合う姿は、教師になって一番見たかったものです」と言う。
高橋さんはデジタル教科書の効果について「自分が読んだことを可視化し友達と話し合う。自分とは別の考え方があることも学ぶ。自分の考えを試行錯誤し修正することもある。友人と対話し、自信をもって話す能力が育っている。成績は明らかに上がった」と話した。
小代元志校長(60)は「ICTを使うことで授業が変わる。子どもたちの学び方も変わる。将来を担う子らの育成にはICTの学校教育での活用することが欠かせない」と話した。
この日の授業は同校が市教委から委嘱された3年間の研究授業の発表の一環。このほか、ノートパソコンを使った1年生や5年生の国語の授業、判断力を学ぶ5年生の経済教育などの授業が公開された。