埼玉新聞

 

<高2刺傷>強盗殺人未遂の疑いで男逮捕 蕨の住宅に侵入、寝ていた男子生徒を刃物で襲う/県警

  • 埼玉県警察本部=さいたま市浦和区高砂

 蕨市で7月に高校2年の男子生徒(17)が自宅に侵入してきた男に切り付けられた殺人未遂事件で、県警は15日、強盗殺人未遂と住居侵入の疑いで、中国籍の住居不定、無職の男(22)=道路運送車両法違反罪などで公判中=を再逮捕した。「車を奪うために他人の家に入ったことは間違いない」と供述し、「殺すつもりはなかった」と容疑を一部否認しているという。

 県警は同日、蕨署に45人体制の特別捜査班を設置。詳しい動機や経緯を調べる。

 再逮捕容疑は7月16日午前3時半ごろ、金品を奪う目的で、蕨市北町1丁目の住宅に侵入。この家に住む東京都内の私立高校2年の男子生徒を刃物で切り付け、首に2週間のけがを負わせた疑い。

 捜査1課によると、男は2階のベランダから無締まりの窓を開けて侵入。その部屋で寝ていた男子生徒を襲った。男子生徒が別の部屋にいた父親(42)に助けを求めたため何も取らずに逃走。男子生徒や家族と面識はなかった。住宅には高級車が止まっていたが、盗もうとした形跡はなかったという。

 防犯カメラなどの捜査から、現場付近を歩き回る男が浮上した。県警は8月26日、偽造ナンバーを取り付けた車を運転したなどとして、道路運送車両法違反容疑で逮捕。入管難民法違反(不法残留)容疑などで再逮捕し、切り付け事件への関与を調べていた。

 男は2017年3月、技能実習生として入国。実習先を抜け出して蕨市内のアパートで暮らし、その後は車で寝泊まりしていたという。在留期間は18年3月16日までだった。

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