男と同僚を逮捕 同僚の車で男がひき逃げ、同僚がかくまった疑い 男が出頭「事故を起こしたかも」/川口署
県警交通捜査課と川口署は19日までに、自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで、川口市三ツ和2丁目、自称建設作業員の36歳男を、犯人隠避の疑いで、同市原町、同僚の37歳男を逮捕、送検した。
逮捕容疑は、36歳男が10月28日午前3時50分ごろ、川口市本町4丁目の県道で、軽乗用車を運転中、信号待ちで停車していた乗用車に追突、運転していた飲食店従業員男性(47)に頸椎(けいつい)捻挫の軽傷を負わせ、そのまま車を置いて逃走した疑い。37歳男は自分の車で36歳男が事故を起こしたと知りながら、車を盗まれたなどと虚偽の申告をした疑い。36歳男は「当時の記憶が不完全ではっきりとした話ができない」、37歳男は「全く身に覚えがない」といずれも容疑を否認しているという。
同課によると、現場に放置された車の使用者として37歳男の関与が浮上。同日午後3時20分ごろ、37歳男が川口署を訪れて「車を盗まれた」と申告した。同署がひき逃げ事件について聴取しようとしたところ、激高して帰宅するなどしたことや被害者の証言などから、翌日に自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕した。
しかし10月31日、36歳男が「事故を起こした記憶がないが自分かもしれない」と出頭。県警は付近の防犯カメラの精査などから、車を運転していたのは37歳男ではなく36歳男と特定した。
2人は事故直前まで一緒に行動し、事故後も連絡を取り合っていたという。県警は2人が口裏合わせをしていたとみて調べる。
県警は37歳男を19日間拘留。同法違反容疑については誤認逮捕だったとして、18日に釈放した上で改めて逮捕した。交通捜査課の竹内浩課長は「犯人性の特定においては捜査を尽くして再発防止に努めたい」としている。