英語民間試験、埼玉大学が一般選抜見送り 総合型選抜などでは活用「英語力の選抜に効果」
2019/11/30/00:00
2020年度が初回となる大学入学共通テストへの英語民間検定試験の導入を文部科学省が見送ったことを受け、学部入試を実施する国立大82校のうち埼玉大学など80校が29日までに、同年度の一般選抜(一般入試)で、民間試験の受験を必須としない方針を公表した。共通テストへの導入見送り前は78校が使うとし、多くが出願時に民間試験の成績提出を義務付けていた。
■個別の活用、制限せず
埼玉大は29日、2020年度の入試についての概要をホームページに掲載し、一般選抜では英語の民間試験を活用しないことを発表した。
一方、同大は「文科省は大学入学共通テストへの英語民間試験導入を見送ったが、個別の活用を制限するものではない」として、総合型選抜(従来のAO入試)の経済学部と学校推薦型選抜(従来の推薦入試)の工学部環境社会デザイン科のみ、民間試験を活用する方針を示した。
同大は一部の学部、学科で民間入試を活用する理由として、「各学部、学科のアドミッションポリシー(入学者の受け入れ方針)から、民間試験の活用を決めた。英語力の高い学生を選抜するのに効果がある」と説明した。
また、一般選抜では国語で記述式問題を原則、評価に利用しないとした。ただし、合否ラインで同点が出た場合のみ、記述式問題と調査書を順位判定に使うとしている。