関東エリアの強盗事件に複数関与…さいたまの事件で容疑の19歳の男3人逮捕「昔からの知り合い」 余罪を捜査
今年1月、埼玉県さいたま市西区の住宅に押し入った3人組に現金などが奪われ、監禁された住民の80代女性がけがをした事件で、県警捜査1課と大宮西、川口署の合同捜査班は11日、住居侵入、強盗致傷、営利略取・逮捕監禁致傷、窃盗の疑いで、いずれも住居不定、無職の19歳の男3人を逮捕した。3人はこれまでに関東地方で相次いだ一連の強盗事件などに関与したとして、警視庁や千葉、神奈川、栃木各県警に逮捕されていた。
逮捕容疑は共謀の上、1月12日午前4時25分ごろ、西区指扇領別所の女性方に窓ガラスを割って侵入し、在宅していた女性に刃物のような物を突き付け「騒いだら殺すぞ」などと脅迫。現金約28万円やキャッシュカード3枚などを奪うとともに、粘着テープで目隠しし両手を拘束した状態で車で連行し、川越市内のホテルに数時間監禁した疑い。県警は共犯事件のため、認否を明らかにしていない。
女性は監禁された後、自宅で解放されたが、肋骨(ろっこつ)骨折や歯が折れるなど約3カ月の重傷を負った。西区内のコンビニエンスストアのATMではカード1枚から現金50万円が下ろされていて、3人は女性から暗証番号を聞き出し、監禁先に向かう際に引き出したとみられる。
捜査1課によると、現場や周辺の広範囲にわたる防犯カメラ映像などから犯行に使った白のレンタカーが浮上。車両の契約者や監禁場所、現金の引き出し場所などの捜査を重ね3人の関与を特定した。レンタカーは県警が1月19日に墨田区内のコインパーキングで押収。車内からは女性の被害品の一部のほか、包丁や催涙スプレーが見つかった。
3人は昔からの知り合いで友人関係だという。県警は犯行に及んだ経緯や指示役の存在を調べるとともに、3人が西区の事件の前に川口市内で発生した別の強盗事件などにも関わっているとみて、余罪を慎重に捜査している。