さいたま国際マラソンに市民ランナー1万6千人 新都心ビル群、見沼田んぼ、埼スタ眺め駆け抜ける
2019/12/10/00:00
「第5回さいたま国際マラソン」(県、さいたま市など主催)が8日、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナを発着点に行われた。冬晴れの下、約1万6千人の市民ランナーが、ゴールを目指してさいたまの街を熱く駆け抜けた。
フルマラソン一般男女の部には自己記録を目指す人や、仮装姿で楽しみながら走る人などさまざま。沿道からの声援を力に、思い思いが健脚を競い合った。
コースは前回と変わらず、新都心のビル群を駆け抜け、見沼田んぼを眺めながら新見沼大橋有料道路を通過。埼玉スタジアム2〇〇2周辺を通り、新都心へ戻る。都市と田園の織り成す風景を体感できるのも醍醐味の一つだ。
福島県郡山市の古川良孝さん(75)は今回がフルマラソン50回目の挑戦。「さいたまの景色が美しく、気持ち良く走れた。こんなに素晴らしいコースは全国でもないのでは」と満面の笑み。鴻巣市の松谷弘美さん(56)は3時間31分で完走したが、目標の3時間30分に届かず「来年のこの大会で再び記録に挑戦したい」と汗をぬぐった。
5千人超の応募があったボランティアも、大会を支えた。ゴール地点で選手にスポーツドリンクを手渡していた朝霞市の菅家美幸さん(46)、悠月さん(11)親子は初参加。来年の東京五輪でもボランティアを行う予定で「ランナーが気持ち良く走れるよう全力サポートしたい」と誓っていた。
東京五輪女子代表の残り1枠を争う「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジ」に位置付けられている同大会。坂戸市出身で川越女子高出の吉田香織選手は2時間35分15秒で日本人トップの6位だった。吉田選手は「坂がきつくて最後は失速したが、地元から多くの応援をもらい、大きな力になった。幸せを実感しながら走れた」とレースを振り返った。