3億6千万円を盗んだ男「退職後の生活のために犯行決意」認める 宿泊、タクシーで150万円使う
2019/12/12/00:00
三郷市の警備会社から現金3億6千万円を盗んだとして、窃盗の罪に問われた住所不定、元社員で無職の男(28)の初公判が11日、さいたま地裁(石川慧子裁判官)で開かれ、男は起訴内容を認めた。
冒頭陳述で検察側は、会社を辞めたいと考えていた男が、退職後の生活費に充てるため金庫内の現金を盗むことを決意したと指摘。事前にキャリーバッグを購入したり、現金の入った段ボール箱の配送先として都内の私書箱を契約したりして犯行に及んだとした。
弁護側は被告の謝罪文を読み上げ、会社側との示談が成立していると述べた。
被告人質問で逃亡したことについて問われた男は、「計画と言えるようなものはなかったが、タクシーを乗り継げば、警察の追跡を逃れられそうだと思った」と話し、盗んだ現金は宿泊代やタクシー代などに約150万円使ったことも明かした。
起訴状などによると、男は9月4日午前、三郷市新三郷ららシティ2丁目、警備会社「アサヒセキュリティ」新三郷オフィスの金庫内に保管されていた現金3億6千万円を、段ボール4箱に入れて都内の私書箱に発送し盗んだとされる。
盗まれた現金のほとんどは都内のコインロッカーに入れられたキャリーバッグの中などから発見された。