埼玉新聞

 

違反…勝手な土砂堆積で水たまり拡大、周辺住民の避難も視野 土砂除却を命じるも大きく改善をしない業者

  • 山のように土砂が堆積し、地域住民は不安を募らせている=熊谷市塩

    山のように土砂が堆積し、地域住民は不安を募らせている=熊谷市塩

  • 山のように土砂が堆積し、地域住民は不安を募らせている=熊谷市塩

 熊谷市塩で条例違反の土砂が堆積している問題で、市が4月14日に業者関係者を行政処分した後も大きな改善が見られないことが19日分かった。同日に行われた6月定例市議会の一般質問で、桜井くるみ市議が問題を取り上げた。

 市によると、市の条例に基づき、許可地で申請計画通りの堆積を命じる改善命令と、未許可地で堆積の中止と土砂の全量除却を命じる措置・中止命令を発した。その後、土砂の搬入はなく、若干の排出が見られるが、大きな改善には至っていないという。

 一方で、土砂の堆積によって雨水がせき止められ、水たまりが広がって木々が枯れるなどの影響が出ている。業者が造成した水路では対策が不十分であるため、市が主体になって排出することも検討しているという。出水期の周辺住民の避難体制については、市は「堆積地域独自の避難基準を策定し、周辺住民へ周知したいと考えている」と答弁した。
 

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