起業を支援する名目で現金を詐取したとして、埼玉県警浦和署は20日、いずれも詐欺の疑いで住居不定の会社役員（27）＝詐欺罪で起訴＝を再逮捕、新たに東京都世田谷区奥沢8丁目の会社員（27）を逮捕した。関係者によると、会社員の男はプロ野球オリックス・バファローズの元選手。

　逮捕、再逮捕容疑は2021年11月1日、会社役員が知人女性＝当時（27）＝の起業を支援する名目で「口座を教えるから振り込んで」などと電話。同月4～13日、5回にわたり現金計293万4600円を入金させ、さらに共謀の上、昨年3月14日に会社役員が「決算時期でお金を整理しなくてはならない」とうその電話をして、元プロ野球選手の口座に現金55万円を入金させ、だまし取った疑い。同署は共犯事件のため、認否を明らかにしていない。

　同署によると、会社役員と元プロ野球選手は高校時代の同級生。女性は複数回にわたって2人の口座に入金していたが、会社が登記された事実はなく、返金もされなかった。

　会社役員は21年6月に高校時代の後輩に投資を持ちかけて現金をだまし取ったとして、同署が詐欺の疑いで逮捕。同様の手口でこれまでに8回逮捕されており、今回で9回目。被害総額は計約2156万に上った。

　同署は複数の余罪があるとみて、詳しく調べている。