小中学生の体力低下 埼玉の体力合計点、昨年度を下回る 小5男子は調査開始以降で最低
2019/12/24/00:00
スポーツ庁は23日、小学5年と中学2年を対象に実施した2019年度全国体力テストの結果を公表した。握力や持久走など実技8種目の合計点平均は、昨年度まで上昇傾向だったが、小中の男女とも一転して数値を落とした。埼玉も小学5年の男女、中学2年の男女ともに昨年度を下回った。小5男子は08年度の調査開始以降、最低となった。
県では体力合計点が小5男子が55・77点で全国6位(昨年度7位)、同女子が58・35点で全国5位(同6位)と順位を伸ばした。また、中2男子が43・99点で全国5位、同女子が53・97点で全国2位となり、昨年度と順位は変わらなかったが、全国平均は上回った。ただ、小5男女、中2男女のいずれも合計点は昨年度を下回った。
県教育局保健体育課は「県内の学校は連携して体育の授業を研究しており、好成績につながった」と歓迎した一方、男女合計点が下がった理由について「1週間の総合運動時間が60分未満の割合が小5男女、中2男子で昨年度より増えたことが要因の一つとも考えられるが、中2女子では同割合が減っており、一概には言えない」とした。一部の学校では夏季の熱中症対策として例年より調査実施時期を早めたという。
調査では8種目のうち上体起こしで小5男女、中2男女のいずれも全国1位。同課は来年の東京五輪に触れ、「運動やスポーツの楽しさを味わいながら、目標を持って体力を高められるよう取り組む」としている。