埼玉新聞

 

大宮工業高・ラジオ部、ものづくり日本大賞で内閣総理大臣賞 自作ロケットの国際大会、2年連続入賞が評価

  • 2018年モデルロケット国際大会でロケット製作についてプレゼンテーションを行う大宮工業高校の生徒ら(県高校教育指導課提供)

 県は27日、県立大宮工業高校(さいたま市北区)のラジオ部がものづくり日本大賞「青少年部門(高等学校・中学校等クラス)」で内閣総理大臣賞を受賞したと発表した。同部は自作ロケットの精度を競う国際大会で2年連続入賞。同賞はものづくりに携わる各世代の人材のうち、特に優秀と認められる人材を顕彰するもので、県内の高校の受賞は初めて。

 同部は、全国の高校生がプラスチックや木材などで作る自作ロケットの打ち上げ高度や飛翔時間、搭載した卵を無傷で回収することなどを競うロケット甲子園で2016、17年に優勝。同大会の優勝校が出場できるモデルロケット国際大会では17年に世界2位、18年は同大会で世界3位の成績を収めた。県教育局高校教育指導課は「国際大会で2年連続入賞の実績が国に評価された」と受賞の理由を説明した。

 4年前から同部の顧問を務め、国際大会も引率した植田大助教諭(50)は「大会の審査にはロケットの性能だけではなく、英語で各国の審査員にプレゼンテーションする。部員たちは大会に向けて毎日放課後に外国人教諭の補講を受け、かなり熱心に努力していた」と振り返る。その結果、17年の大会ではプレゼンテーションの評価点で米国代表を上回り、英国代表に次ぐ高得点を獲得した。

 全国や世界での活躍もあり、同部の部員数は16年の12人から現在は40人に増加。植田教諭は「国から評価を受けるのは人生の中でめったにない。頑張りが結果に結び付くことが見えて、生徒の自信につながっている」と話した。

 表彰式は来年1月8日、首相官邸で開催される。

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