埼玉新聞

 

帰れない高齢男性…会社員が声掛け自宅で一時保護、車で男性宅まで送る 中学生2人は転倒した高齢女性救助

  • 感謝状とクリスマスプレゼントを受け取る、右から小池蓮さんと花里彩華さん。左は作田隆志署長

 高齢者の救助活動に貢献したとして、川口署は24日、戸田市立笹目中学校2年の花里彩華さん(14)と父親の戸田市会社員祐太さん(37)、川口市立幸並中学校3年の小池蓮さん(15)に感謝状を贈呈した。中学生2人には、防犯グッズなどが入ったクリスマスプレゼントも贈った。

 花里さんは9月19日の夕方、学校から帰宅中に、歩道橋付近で立ち止まっている川口市の80代男性に遭遇。花里さんが声を掛けると、男性は「自宅までの道が分からない」と答えた。心配した花里さんは男性を一度、自宅で保護し、祐太さんと共に車で、約4キロ離れた男性の家まで送り届けた。

 小池さんは11月3日の午後3時ごろ、学校から帰宅中に、前方を歩いていた川口市の70代女性が突然転倒するのを目撃。小池さんは女性に駆けより、「私が通報するので、この方の様子を見ててください」と、周りの通行人に助けを求め、迅速な人命救助を行った。

 「感謝状をもらったことで、人助けに貢献できたことを改めて実感した。自分に自信が付いた」と花里さん。小池さんは「頂いた防犯グッズを有効に活用し、犯罪防止に役立てたい」と笑顔だった。

 同署の作田隆志署長は「困っている人に声を掛けるのは、とても勇気がいること。これからも純粋な心を持ち続け、社会貢献してほしい」と2人をたたえた。

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