ラーメン注文1日100食!12時間煮たスープ絶品 店ひしめく地で長年支持される町中華「来集軒」 餃子も人気
幸手駅に近く、飲食店がひしめく国道4号沿いに、1969年から店を構える「来集軒」。駅近くに菓子店を営んでいた祖父母が、父親の出店支援として土地を購入。「当時は周辺に飲食店が2軒ほどしかなく、繁盛すると読んだようだ」と2代目の金久保浩一さん(43)はその先を見る目をたたえる。
店の売りは、県産小麦をブレンドした手打ちの自家製麺。弾力と風味、うまみの三拍子がそろったハナマンテンブレンドを使った手作り麺は、もちもちとした滑らかな食感で、スープとの相性も抜群。定番の「ラーメン」は、12時間がかりで煮込んだ鶏ガラスープを使用し、あっさりとしたコクの深いスープに自家製麺をなじませた優しい味わいの自慢の一品となっている。
20歳で家業に入ったが、30歳を前に味覚障害となり食生活を根本的に見直す必要に迫られた。その経験から体に優しい料理へのこだわりも強まり、原材料も厳選するようになった。「スープもできる限り化学調味料を使わず、塩としょうゆでシンプルに整える」。そのこだわりが他店との差別化にもつながり、「コロナ前の約8割の来店だが、ラーメンは1日100食ほどの注文がある」と話す。
新4号バイパスの整備や沿道への飲食店の相次ぐ出店など経営環境も大きく変わる中、実質的に経営権を引き継いだ35歳の頃、経営の立て直しに着手。国の小規模事業者持続化補助金を活用し、女性も入店しやすいよう明るくスタイリッシュな内装へと改修した。成果は表れ、売り上げは改善。女性の来店も増え、期間限定で女性向けのメニューも提供するようになった。「できる限り体に負荷のかからない良質な料理を提供し、食の大切さを伝えていければ」と話している。
【主な人気メニュー】
ラーメン710円、タンメン850円、カレーラーメン900円、餃子420円、カーポー500円(1個)、棒々鶏サラダ1400円(4人前)など。
【メモ】
来集軒 幸手市中2の12の31(電話0480・42・3042)。営業時間はランチが午前11時~午後3時、ディナーが午後5時~同9時。定休日は火曜。アクセスは東武日光線幸手駅東口から徒歩10分。