埼玉新聞

 

首都圏の貴重な自然、次世代に さいたまの児童ら、見沼田んぼで生き物調査 9月に稲刈り、11月は収穫祭

  • 生き物調査で水田に生息する虫や魚を探す参加者ら=さいたま市緑区の見沼田んぼ

    生き物調査で水田に生息する虫や魚を探す参加者ら=さいたま市緑区の見沼田んぼ

  • 生き物調査で水田に生息する虫や魚を探す参加者ら=さいたま市緑区の見沼田んぼ

 首都圏に残る貴重な自然環境を次世代につなげようと、浦和東ロータリークラブ(RC)は1日、埼玉県さいたま市緑区の見沼田んぼで草取りと生き物調査を行った。さいたま市内の小学3~6年の児童と保護者ら約170人が参加した。

 同RCの企画事業「見沼田んぼで自然を学ぼう」の一環で、6月の田植えに続いて2回目。体験型農園「ファーム・インさぎ山」が管理する田んぼの稲の苗が30センチ以上に成長。完全無農薬栽培のため、この時期に稲の生育を阻害するコナギという水田雑草を取り除く作業が必要だという。

 同農園の萩原哲哉代表は「水田の土をひっかくようにかくはんすると根っこごと草が取れて浮いてくる」と児童らに説明。参加者は水田に入り中腰になって下を向き、草取りに精を出した。

 その後、水田に生息する魚や虫などを網ですくって楽しんだ。NPO法人エコ・エコの協力で採取した生き物の調査や勉強会も行われた。

 同市緑区の村瀬杏さん(10)と条さん(8)は「フナが取れた」とうれしそう。父親の一世さん(44)も「田植えに参加しご飯の話が増え、食育につながった。親子で貴重な体験ができた」と笑顔だった。同RCの大谷部雅典会長は「見沼田んぼの未来のために貢献できれば」と話していた。

 今後は9月に稲刈り、11月には収穫祭を行い、約360キロのコメを収穫し、かまどで炊いて試食する予定。
 

ツイート シェア シェア