第98回全国高校サッカー選手権第5日は5日、川崎市の等々力陸上競技場などで準々決勝4試合が行われ、埼玉代表で2大会ぶり3度目出場の昌平は2―3で前回王者の青森山田に敗れ、初の4強入りを逃した。

　昌平は前半10分、自陣左サイドを青森山田・松木に崩されると、浦川のシュートをGK牧之瀬が一度は右足でブロックしたものの、こぼれ球を浦川に押し込まれて先制を許した。同19分に後藤、同ロスタイムにはJ1浦和入りが内定している武田に追加点を奪われた。

　3点を追う後半はゴールに直結する動き出しが増え、9分にセンターサークル付近で相手のバックパスを奪った小見が前線にスルーパス。抜け出した須藤が右足シュートを決めて勢いを加速させた。同35分には鎌田の縦パスを受けた山内がネットを揺らして1点差に詰め寄ったが、反撃もそこまでだった。

　藤島監督は「相手の身体能力やスピードは分かっていたが、ケアし切れなかった。強さを発揮した相手が一枚上だった」と悔しさをにじませ、2年生でゲーム主将を務めてきた須藤は「相手の迫力にやられた。成し遂げられなかった日本一を、自分たちの代で取りたい」と雪辱を誓った。