埼玉で2番目に多い犯罪“万引”デパートなど最多 浦和レッズ西川、イオンで防犯呼びかけ 犯行4割が高齢者
万引を許さない社会をつくろうと、県警は県などが指定する「万引き防止の日」の10日に合わせ、さいたま市緑区の「イオン浦和美園」で防犯キャンペーンを実施。埼玉スタジアム(緑区)を本拠地とするサッカーJ1浦和レッズのGK西川周作選手を一日浦和東署長に迎え、万引などの盗難防止を呼びかけた。
西川選手は、制服姿で浦和東署の坂本正憲署長から委嘱状を受け取ると、駆け付けたサポーターに啓発品を配ったり、記念撮影に応じたり、最後はモール内を巡回しスポーツ用品店の店員と談笑した。普段からファンの人の目を見てあいさつすることを心がけているという西川選手は「店員さんも目を見てあいさつすることで万引の被害もなくなるのでは」と語り「警察は街を守ってくれているので、私もゴールを守ってファンの方々に安心を与えたい」とトレードマークの笑顔を見せた。
県警生活安全総務課によると、2022年に県警が認知した万引事件は5299件で、21年より114件減少。今年1~5月末では2407件で前年同期比95件増えている。万引は刑法犯認知件数は自転車盗に次いで2番目に多く、全体の12・7%を占める。この間に万引(窃盗)で摘発されたのは928人。うち65歳以上の高齢者が全体の約4割を占める。発生場所はデパートなどの商業施設が1404件で最多だった。
県警はより多くの県民に周知しようと、啓発ポスターに西川、DF酒井宏樹、MF伊藤敦樹(緑区出身)の日本を代表する浦和レッズの3選手を起用。7500枚を作り、県内の学校や商業施設、警察署などに配布し掲示してもらう。動画はレッズのMF安居海渡(川口市出身、浦和学院高出)、DF荻原拓也(川越市出身)、同レディースのMF猶本光、DF高橋はな(川口市出身)の計4選手が登場するものを2種類作製した。
動画は商業施設や駅前等の電子看板で放映したり、県警公式チャンネル(ユーチューブ)で配信予定。8月6、18日に埼玉スタジアムで行われるレッズ戦の試合前にも大型ビジョンで放映するという。