<都道府県駅伝男子>絶対的エース・設楽悠がアンカー、2年ぶりVへ手応え 中高生も実力備える
第25回全国都道府県対抗男子駅伝は19日、広島市の平和記念公園発着コース(7区間=48キロ)に都道府県47チームが参加して行われる。埼玉は、連覇を狙った昨年は設楽悠(武蔵越生高―東洋大出、ホンダ)を欠いたことが響き、17位に沈んだが、今回は大エースがアンカーを担う。中高生も実力を備え、初めて指揮を執る大沢監督(所沢西高出、ホンダ)も「非常にいいメンバーがそろっている。優勝は意識しているが余計なプレッシャーは掛けず、力を発揮することに集中したい」と2年ぶり3度目の制覇へ手応えを示した。
第20~24回の過去5大会の成績を見ると、埼玉は初制覇を含め優勝が2度、3位が1度と安定している。
この2度の優勝でいずれもメンバーだった設楽悠は、前回はコンディションが整わずに欠場したが、今回は最終7区にエントリー予定。今夏の東京五輪のマラソン代表3枠目を狙う埼玉の絶対的エースがアンカーにいることは心強く、前6区間をどうつないでいくかが鍵なのは間違いない。
ただ、今回は大沢監督が「中学生、高校生、一般とバランスが良く、穴のないオーダー。心配な区間はない」と力を込めるように、総合力でも勝負できる布陣だ。
重要な出だしは白鳥(埼玉栄高)。1カ月前の全国高校駅伝の時から状態はさらに上向きで、前回1区21位の雪辱に燃える。2区小山(蓮田平野中)は全日本中学選手権1500、3000メートルの2冠王者。苦しくなっても気持ちで引かない勝負根性が最大の魅力だ。3区小山(松山高出、ホンダ)は5年前の初優勝時のメンバー。元日の全日本実業団駅伝ではルーキーながら1区を任され、区間3位と成長著しい。
中盤の4、5区は唐沢(花咲徳栄高)佐藤(埼玉栄高)が担う。唐沢は高校生区間最短の5キロで武器のスピードと切れ味を最大限に生かしたい。同最長の8・5キロを走る佐藤は、細かいアップダウンを繰り返すタフなコースでこそ持ち味を発揮できる。設楽悠へつなぐ6区星野(志木中)は、競技歴は浅いが潜在能力はピカイチ。理想的なフォームで楽しみな選手だ。