主演・阿部寛さん、吉田鋼太郎さんが「ヘンリー八世」語る 芸術劇場に客450人「阿部ちゃんぴったり」
2020/01/29/00:00
シェークスピアの37戯曲完全上演を目指す彩の国さいたま芸術劇場の「彩の国シェイクスピア・シリーズ」。2016年から芸術監督を務める吉田鋼太郎さん演出の最新作「ヘンリー八世」の開幕を前に、吉田さんと主演の阿部寛さんによるスペシャルトークイベントが27日、さいたま市中央区の同劇場で開かれた。集まった約450人の参加者の前で、阿部さんは「皆さんがきっと驚く『ヘンリー八世』を作り出したい。舞台に立てる幸せを感じる。自分を思いっ切り出したい」と意欲を語った。
絶対的な権力を持つ英国王ヘンリー八世を阿部さん、策略を巡らすウルジー枢機卿を吉田さんが演じるシェークスピアの歴史劇。6人の妻と離婚・再婚を繰り返したヘンリー八世は、わがままで怖い存在に見えるが、吉田さんは「一番上に立つ者しか分からない悩みがある。スケールの大きさ、でも小心で泣き虫という人物を演じられる俳優はあまりいないが、阿部ちゃんはぴったり」と話した。
阿部さんは同シリーズの、故蜷川幸雄さん演出「シンベリン」と「ジュリアス・シーザー」で主演を務めた。その時のことを振り返り、「稽古場は尋常じゃない緊張感が漂っていた。吉田さんの稽古も、同じ緊張感、その中にある優しさと笑いを受け継いでいる」と語った。「ヘンリー八世」は2月14日開幕。