1日午前10時15分ごろ、新型コロナウイルスによる新型肺炎が発生した中国・武漢市からの帰国者が滞在している和光市南2丁目の国立保健医療科学院で、「人が倒れている」と119番があった。敷地内にある寄宿舎近くの通路上に男性が倒れており、搬送先の病院で死亡が確認された。

　県警捜査1課によると、死亡したのは内閣官房の男性職員（37）。入所者がどさっという音を聞き、屋外を見ると男性が倒れていた。全身を強く打っており、高所から転落したとみられる。飛び降り自殺の可能性があるという。

　科学院の寄宿舎は7階建て。部外者の出入りは禁じられており、第三者の介在の可能性は低いという。

　男性は警視庁から内閣官房に出向中。前日の1月31日から科学院に泊まり込みで帰国者の受け入れ業務に従事していた。真面目な性格で一生懸命業務に当たっていたという。

　遺書などは見つかっておらず、県警は男性が死亡した経緯や動機を調べる。