埼玉新聞

 

<高校ラグビー>昌平、2年ぶり決勝へ 試合開始早々に先制トライ、流れつかむ 浦和、攻め切れず

  • 浦和―昌平 後半3分、昌平のフッカー菅野のトライが決まり喜ぶ昌平の選手たち

 (第3日、1日・熊谷ラグビー場)

 準決勝などを行い、昌平と川越東がそれぞれ勝って決勝に駒を進めた。決勝進出は昌平が2年ぶり、川越東は3年ぶりでともに初優勝が懸かる。また両校は関東高校新人大会(15、16、22、23日・栃木、群馬)の出場権を手にした。昌平は2年ぶり4度目、川越東は3年ぶり2度目。

 昌平は、前後半に1トライずつ奪うなど17―5で前回王者で今冬の全国高校大会16強の浦和に競り勝った。川越東は、前半に3トライを決めるなど正智深谷に29―5と寄せ付けなかった。

 最終日は8日、熊谷ラグビー場Bグラウンドで決勝(14時30分)を行い、優勝校が全国高校選抜大会(3月25~31日・熊谷ラグビー場)に出場する。

■昌平、一度も追い付かれず

試合開始早々に先制した昌平が一度も追い付かれず浦和を退けた。

 昌平は前半1分、ゴール中央でSO篠崎がタックルを受けながらトライを奪うと、流れをつかみ、後半3分にはフッカー菅野のトライで追加点。23分にはゴール中央で篠崎がドロップゴールを決めて、突き放した。

 浦和は前半に1トライを奪うも、後半は敵陣に攻め切れなかった。

■前回王者にリード許さず/昌平

 試合開始早々にトライを奪った昌平が一度もリードを許さず、前回王者の浦和を撃破した。ただ「対策は取ってきたけれど、思った以上に攻撃をさせてもらえなかった」と御代田監督が言うように、17―5の点差ほど楽な試合ではなかった。

 前半1分にゴール中央でSO篠崎がタックルを受けながらも突破。トライを奪い幸先良く先制した。「先制点が取りたかった」とうなずく篠崎。勢いに乗るかと思われたが、ここから浦和の粘り強い守備に苦戦。追加点を狙いに果敢に敵陣へ攻め込んだが、狙っていたモールで押し切ることができなかった。

 それでも、後半は相手の堅守に手を焼きながらも3分にモールで前進してラックからフッカー菅野がトライ。23分には篠崎がドロップゴールを決めて何とか突き放した。

 成果は発揮できなかったが、難敵を下したという結果は選手たちの自信につながるだろう。主将のCTB黒埼は無得点に封じた後半の守備に手応えを感じつつも、視線は決勝へ。「川越東はバックスのチーム。FWの強さを発揮して勝ちたい」と気合を入れ直した。

■随所にらしさも力の差を痛感/浦和

 浦和は敗れはしたが、冬の全国高校大会で2勝を挙げた前チームから伝統をしっかりと引き継いでいる。昌平の攻撃に粘り強いタックルでしぶとく守り、山本監督は「守備が思っていたよりもやれていた」とうなずいた。

 攻撃にも浦和らしさがあった。0―7の前半11分にモールからトライしたフランカー本田は「先輩たちが得意にしていたモールは練習してきた」と胸を張った。ただ、試合内容に力の差を痛感。ゲーム主将のロック箕浦は「もっとレベルアップしないと。一からやり直し」と奮起を誓った。

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