埼玉新聞

 

<新型肺炎>タクシー運転手が感染…人ごとではない マスクや換気、埼玉県内タクシー会社が予防対策

  • つばめタクシーでは、マスクとアルコール消毒液を備え付け、感染予防対策を徹底している=14日、さいたま市浦和区

 東京都内のタクシー運転手が新型コロナウイルスに感染したことが13日、新たに分かった。県内のタクシー会社でも、「人ごとではない」とマスク着用などの感染予防対策を徹底している。

 つばめタクシー(さいたま市浦和区)では、毎朝の出勤時に、酒気帯び運転対策として行うアルコール検知器検査の前に、会社で用意したマスクの着用と、アルコール除菌を従業員に徹底させている。

 同社の佐野敏樹社長(64)は、タクシー運転手の感染が明らかになり、「われわれも人ごとではない」と実感したという。「東京五輪の開催で、これから海外のお客さまが増える。それまでにはどうにか落ち着いてほしい」と話した。

 埼玉交通(同市南区)は手洗いと車内換気の徹底を運転手に呼び掛けている。マスクは在庫確保が難しいため、運転手個人で用意してもらっているという。事務所勤務の男性は「不安がっている運転手もいるので、早く問題が片付いてほしい」と心配していた。

 JR浦和駅で乗客を待っていた個人タクシー運転手の中村雅彦さん(73)は、マスクをしていない外国人客を乗せる時は、少し不安になってしまうという。「今後、問題が大きくなれば、乗客用のアルコール液を車内に設置したい」と話していた。

 60代男性のタクシー運転手は「以前より、小まめに車内の掃除をするようになった。ウイルス対策は費用もかかるので大変」と肩を落としていた。

ツイート シェア シェア