埼玉新聞

 

子供が犯罪にあったら…うわさで家族崩壊の例も さいたまで防犯講演会「被害者の心に寄り添うこと大切」

  • 犯罪被害者への対応などについて語る県警犯罪被害者支援室の佐藤あゆみ氏=15日午後、さいたま市南区

 子供の犯罪被害について考える「南区防犯講演会」が、さいたま市南区の武蔵浦和コミュニティセンターで15日、行われた。参加者は犯罪被害の現状や、つらい思いをしている残された家族への対応方法を学び、犯罪被害への理解を深めた。

 南区総務課と南区防犯パトロール協議会が共催し、市民ら約100人が参加した。

 講演会では県警犯罪被害者支援室の佐藤あゆみ氏が「子供が犯罪被害にあったら」と題して、事件発生から被害者の支援方法まで語った。子供が犯罪被害に遭うと、残された家族の日常生活に大きな支障が出るとして「職場や学校など、ささいなうわさが耳に入って精神的に追い込まれ、家族崩壊につながる例もある」とDVDの映像を交えて説明。そして「元気出してなど、親切心からの励ましも相手を傷つけることがある。時間が必要だができるだけ普段通りに接し、被害者の心に寄り添うことが大切」と話した。

 子供の犯罪被害防止については、「登下校時の見守りが重要」とし、日頃の地域防犯活動の大切さを話した。

 講演会ではそのほか、市消費生活総合センターによる悪質商法の対策も説明され、参加者は最近の発生事例やいざという時の対応方法を学んだ。

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