【動画】7高校9チームが「低燃費」競う…女性ドライバー好走、三郷工技が初の総合V 埼玉県高校生エコカーコンテスト
第22回埼玉県高校生エコカーコンテスト(埼玉新聞社、テレビ埼玉主催)が29日、鴻巣市糠田の関東工業自動車大学校で開かれ、7校から9チームが参加。三郷工業技術高校機械研究部が気化器方式部門を制するとともに、初の総合優勝を飾った。
コンテストは4年ぶりの開催。部活動や実習でエコカー(低燃費車)の製作に取り組む工業系の高校などが対象。50ccエンジン搭載車でガソリン180ミリリットルを入れ、10分57秒の制限時間内に2737・1メートルをいかに低燃費で走れるかを競う。
気化器方式部門で三郷工技は、流線形のマシン「鮪(まぐろ)」が快走。ガソリン1リットル当たり1971・012キロの低燃費で優勝につなげた。
燃料噴射方式部門は進修館高校機械研究部Aのマシン「オルカ」が1リットル当たり1703・519キロで優勝した。
コンテストの模様は、8月14日午後5時から、テレビ埼玉の情報番組「マチコミ」の中で放映される。
【総合優勝】三郷工業技術高校機械研究部
【燃料噴射方式部門】(1)進修館高校機械研究部A(2)川口工業高校機械研究部B(3)川口工業高校機械研究部A
【気化器方式部門】(1)三郷工業技術高校機械研究部(2)清和学園高校自動車部A(3)狭山工業高校NKRT狭工
【関東工大賞】三郷工業技術高校
■総合優勝の決め手は「初」の女性部員
鴻巣市糠田の関東工業自動車大学校で29日に開かれた第22回県高校生エコカーコンテストには、7校、9チームが自慢のマシンで参加。ピットでのマシンの調整と走行性能を生かす運転テクニックで熱戦を展開した。
ひときわ真価を発揮したのは、三郷工業技術高校機械研究部の女性ドライバー広瀬珠希さん(3年)だった。黒の流線形マシン「鮪(まぐろ)」に乗り、気化器方式部門で優勝。同校初の総合優勝の決め手になった。
広瀬さんは「マシンのエンジンの調子が良かった。コースが走りやすく気持ち良く運転することができた」と満足げ。顧問の伊藤稔教諭(56)は「広瀬は練習熱心で、機械研究部25年の歴史で初めてになる女性部員。運転技術は満点だった。部員たちは、コロナ禍で出場できなかった先輩の分まで頑張ってくれた」と喜んだ。
燃料噴射方式部門を制した進修館高校機械研究部Aのドライバー岩井創太さん(3年)は「満足のできる走りができた。川口工さんになんとか勝つことができて、良かった」とうれしそうだった。
コロナ禍もあって、3年間大会が開けなかっただけに、各校とも久々の大会を喜んでいる様子だった。