埼玉新聞

 

<新型肺炎>今後2週間が瀬戸際、拡大を抑えられるか 500人以上の県イベント中止

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 県は27日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため500人以上の参加者が見込まれる主催イベントについて、3月15日まで原則中止や延期とすることを対策本部会議で確認した。大野元裕知事は「多数の人が集まる文化イベントの中止などを国が要請したことを踏まえての判断」と述べた。県は同日までに全職員を対象に時差出勤とテレワークの希望者を募った。

 卒業式など、この時期に実施する必要がある催しについては、感染防止対策の徹底や規模縮小などの措置を講じるとしている。指定管理者や各経済団体に対しては県の考え方を伝え、同様の対応を取るよう要請する。

 知事は、今後2週間が感染拡大を抑えられるかどうかの瀬戸際だとした上で「県内の感染は(中国湖北省の)武漢からの帰国者で、不特定多数に感染が広がる状況ではないが、国の判断に従った」と強調した。

 また、県職員の感染を防ぐため、感染のリスクが高い妊婦や基礎疾患がある職員を中心に希望者を募り、時差通勤が導入された。

 県人事課によると、業務に支障がないと所属長が判断した場合、午前7~10時の中で混雑した電車の利用を避けて通勤できる。県で時差通勤が感染症予防対策として導入されるのは初。さらに、外出による感染のリスクを減らすため、在宅勤務の本格運用を始める。県改革推進課が27日まで希望者を受け付け、パソコンのシステム上の登録を行い早ければ28日にも勤務を開始するという。

ツイート シェア シェア