<新型肺炎>県内の小中高校、ほぼ休校へ 卒業式は最小限の人数で行い、県立高校入試は予定通り実施
新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、政府が全国の小中学校、高校や特別支援学校の休校を求めたことを受けて、県は28日、県立の中学、高校を3月2日から春休みまで臨時休校とし、市町村立の小中学校と高校も休校とするよう要請した。保護者が仕事を休めないなど、子どもだけで自宅にいることが難しい場合は、学校施設で子どもを受け入れる。県立の特別支援学校については当面、活動を継続する。大野元裕知事は記者団に「日本を挙げて感染を食い止めることに協力したいので、(県民には)理解をお願いする」と述べた。
県教育局によると、2日からの休校が決定したのは県立高校139校と中学校1校。市町村立小中学校と高校には各教育委員会を通じて休校を要請。県内の市町村立小学校は808校、中学校は414校、高校は6校。県は私立の小中学校と高校についても国からの要請を伝え、放課後児童クラブ(学童保育)は原則開所するよう依頼している。
県教委は市町村教委を通じ、小学校低学年や特別支援学級の児童・生徒などが自宅で1人で過ごすことが困難な場合は、学校で受け入れるよう求めている。その際は保護者が子どもを送迎し、昼食は持参する。知事は「放課後児童クラブなどで(子どもを)預かるには体制をつくる必要があるが、今のところめどが付いてない。所属する学校の施設で受け入れる」と語った。
卒業式は卒業生や教職員のみなど最小限の人数で行うとし、修了式や部活動は実施しないよう通知。3月2日に一部の学校で実技検査や面接が行われる県立高校入試については予定通り実施する。各校にはアルコール消毒液やせっけんの設置、必要に応じて試験会場の換気、監督者のマスク着用などを求めている。
知事は「児童生徒の皆さんへ」というタイトルでメッセージを発表。「皆さんがまた元気に学校へ通えることを待ち望んでいます。ご卒業を迎える皆さまにおかれては、突然の出来事となりましたが、学校生活の思い出を大切に、ご活躍していただくことを祈念しています」などと書かれている。