<甲子園>貫いた攻めの姿勢…浦和学院、初戦で散る 昨夏Vの仙台育英に9―19 両チームで計37安打の激戦に
第105回全国高校野球選手権記念大会第1日は6日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕。1回戦3試合が行われ、埼玉代表で2年ぶり15度目出場の浦和学院は昨夏覇者の仙台育英(宮城)に9―19で敗れた。
浦和学院は先発鈴木ら6投手の継投も被安打19、19失点と相手の強力打線に苦しんだ。打撃陣は9点を追う四回、3番喜屋武からクリーンアップの3連打と主将江口の2点適時二塁打などで4点を返した。4―15で迎えた七回には、打者一巡の攻撃で5得点。計18安打を放つも序盤の大量失点が響いた。
■3時間超の打撃戦、序盤の失点響く
両チーム合わせて37安打、3時間を超す打撃戦を演じるも王者の壁は厚かった。2年ぶりに夏の甲子園の土を踏んだ浦和学院ナインは、前回大会覇者の仙台育英の前に敗北。森監督は「守備からリズムをというのができなかったのが敗因」と6失策が絡んだ失点を悔やんだ。
一回に仙台育英に5安打を浴び4失点。この夏初めて追いかける展開となったが、ここで終わらないのが浦学打線。9点を追う四回に意地を見せる。先頭喜屋武から西田、三井のクリーンアップの3連打と、9番江口の2点適時打で一挙4点を返した。
4―15と点差を広げられても、攻めの姿勢を貫いた。七回には打者10人を送り出す猛攻。前日に「手応えがあって調子がよい。真っすぐに振り負けないようにしたい」と話した月山の右前適時打など、この回6安打で5点を奪った。
「先制点を取られたときに真価が問われる」と指揮官。この日はどれだけ点差を広げられても、闘志の火をともし続けた。勝利を手にすることはできなかったが、昨年優勝時のメンバーが7人残る仙台育英を相手に食らいついた。
3度目の夏の甲子園での対決。軍配は仙台育英に上がり、浦学ナインの夏はここまで。それでも、甲子園球場には大健闘をたたえる拍手と歓声が響き渡り続いていた。