5日午前11時55分ごろ、草加市栄町1丁目の県道で、川口市の男性運転手（65）の中型トラックが10台の車両に衝突する多重事故が発生した。男性が意識不明の重体で病院に搬送されたほか、10人がけがを負った。

　草加署によると、中型トラックが東京都足立区方面から越谷市方面に走行中、何らかの原因で複数の車両に衝突した。事故の目撃者から「トラックが多数の車両に接触した」と110番があった。

　同署で事故の原因を詳しく調べている。

■蛇行して次々　ものすごい音

　事故があったのは県道足立越谷線と草加流山線が交わる谷古宇橋交差点近く。周辺には草加松原の松並木や遊歩道があり、道沿いには店舗やマンションなども立ち並び、普段から交通量が多い場所だ。

　トラックは歩道に侵入し、マンションの駐車場と隣接する車の整備工場を仕切るブロック塀に衝突して止まっていた。ブロック塀は一部が崩れ、近くにあった歩行者の確認用ミラーもなぎ倒されていた。

　近くのマンションに住む男性は「ものすごい音が何度もしたので外を見てみると、トラックが蛇行してバスやバイク、車に次々とぶつかっていた。運転手さんは担架で運ばれていたが、全く動かず、意識がないような様子だった」と話していた。