埼玉新聞

 

県公立高の合格発表、マスク姿で歓喜 休校になり、家で悶々と過ごす日々「受かると思ってなかった」

  • マスクを着けて合格発表の掲示板を見るための列に並ぶ受験生や保護者ら=9日午前9時ごろ、さいたま市浦和区の浦和第一女子高校

 県公立高校入試の合格者発表が9日、新型コロナウイルス感染症対策が敷かれる中で行われた。さいたま市浦和区の県立浦和第一女子高では、約500人の受験生やその保護者に、掲示板の前で立ち止まらず進むよう要請。全員にマスク着用を求め、持っていない人にはインフルエンザ対策で備蓄していたマスクを配った。

 午前9時に掲示板が張り出されると、祈るような表情で待っていた受験生から歓声が湧いた。少しでも早く確認しようと、掲示板の前には一時、人が密集する場面もあった。合格者への資料は生徒のみが体育館で受け取り、保護者は体育館の外で待機した。

 自分の番号を見つけ母親(49)と抱擁を交わした今井理緒さん(15)は「3年間今日のために頑張ってきた」と感無量。母親は「3月2日を最後に休校となり、家で悶々(もんもん)と過ごしていた」と振り返った。

 「受かると思ってなかった」と笑顔を見せた木村桃子さん(14)は「休校で友達と会えず、卒業式も縮小で寂しい」と嘆きつつ、「高校では勉強や部活を頑張りたい」と表情を引き締めた。

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