4月からプログラミング教育が小学校で必修化されるのを見据え、春日部市の学習塾「A's」は、動画投稿サイトに発信するユーチューバー養成コースを開設するなど、子どもたちの好奇心を高めることに重点を置いたユニークなカリキュラムを採り入れている。

　プログラミング教育は、論理的思考力や創造性、問題解決能力などを育むことを主眼とする。同学習塾は、苦手意識の緩和ややる気を高めるため、技術を競う世界大会への出場を目標に掲げ、大会出場に必要とされる技術や知識の習得を盛り込んだカリキュラムを採用。好きな時に好きなだけ学べるよう毎日自主学習できる環境を整えていることも特徴に挙げる。

　ユーチューバー養成コースは特に、動画コンテンツの企画から公開までの基本を現役の高校生ユーチューバーが指導。動画編集や撮影技術をはじめ、アクセス数を上げるための見せ方や検索されやすくするSEO対策、メディアリテラシーなども学ぶ。機材は全て用意されており、通い放題の環境の中で自由な創作活動ができるのも魅力となっている。

　運営会社の鈴木将平社長は「技術と論理的思考力などが身に付けば、すぐ仕事につながるだけでなく、社会の中で幅広い対応ができるようになる」と説明。ユーチューブ創作については「コミュニケーション能力や表現力、想像力など起業に必要な全ての能力が育まれる。今後セルフプロデュース力が高い人が活躍する時代になる」と話した。

　同塾でプログラミングを学ぶ緑川一葉さん（11）は、「プログラミング操作によりロボットを動かせるのが楽しい。毎週通っている」と好奇心をのぞかせた。人気ユーチューバーになることが夢という島村実希さん（10）は「みんなを笑顔にすることができて楽しい」と話し、既に数本の動画コンテンツを公開。アクセス数も日に日に伸びているという。