<新型肺炎>中学校の卒業式を簡易化 幸手市、卒業生に送る色紙を準備「思い出に残る卒業式を」
2020/03/12/00:00
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、13日に中学校の卒業式を迎える幸手市は、卒業生に色紙を贈呈。校長らが「少しでも思い出に残る卒業式を」と準備を進めている。
市内では、中学校3校計380人が卒業する。各校は簡易化した式を開催。参加は卒業生と教員、保護者のみで、クラス別に行う予定だ。
市教委は式に向け、卒業生に色紙を贈呈。メッセージは旧内務省官僚で戦後詩人として活躍した県東部ゆかりの偉人安積得也氏の「ひとみなに美しき種子あり」。山西実教育長が一枚ずつ揮毫(きごう)した。
3年生40人が卒業する市立東中学校では、古関正広校長ら教員が同校の校是「気魄(きはく)」を加えた色紙を作成。卒業式への思いを語った。
古関校長自身も今年で定年退職。今年の卒業生は東日本大震災があった2011年春に小学校に入学。幼稚園や保育園で十分な卒園式ができなかった思い出があるという。今回保護者から「小さくても卒業式をやってもらえてありがたい」と感謝されたという。
古関校長は「寂しい思いをさせずに送り出してあげたい。卒業生には、気魄(きはく)の気持ちを忘れず、どんな障害も乗り越えてほしい」と語った。