埼玉を徹底的にディスる衝撃的な内容で話題となった、映画「翔んで埼玉」の続編「翔んで埼玉 ～琵琶湖より愛をこめて～」（11月23日公開）の新キャスト第二弾が発表となり、「関西の通行手形」撤廃に向け立ち上がる、滋賀＆和歌山の解放戦線メンバーが解禁された。（森本勝利）

■滋賀解放戦線員は、故郷を想い京都に潜む「ゲジゲジ眉毛」

　稀有な演技力で、映画やドラマに多数出演する堀田真由さん（滋賀県出身）。堀田さんが演じるのは、舞子姿で京都に潜む滋賀解放戦線員・近江美湖（おうみ・みこ）役。杏さん演じる桔梗魁とともに故郷・滋賀の通行手形を撤廃するため、京都で偵察を行う。「忍者発祥の地」とされる滋賀県ならではの装いに、ゲジゲジ眉毛が印象的なキャラクターとなっている。

　堀田さんは「作中には関西人なら『あるある』と思うようなものや、滋賀県民しか知らないようなとってもコアな内容までたっぷりと盛り込まれています。滋賀県民代表として全国の皆さまに自慢できる、郷土愛たっぷりの作品になっています」と意気込んだ。

■妹・美湖とともに滋賀解放戦線で暗躍する兄・晴樹

　お笑いコンビ「野性爆弾」のくっきー！さん（滋賀県守山市出身）も、「翔んで埼玉」ワールドに参戦。演じるのは、滋賀解放戦線員の近江晴樹（おうみ・はるき）役。近江美湖の兄であり、妹とともに滋賀解放へ向け暗躍している。

　くっきー！さんは「監督の中でどういうイメージなんですか、滋賀って？全然ちゃいますよ。藁でできた家ないですよ。うちもちゃんと普通の一軒家やし、あとこんな格好の奴おらんし。けど滋賀の変なところも描いているので、逆に滋賀の人は喜んでもらえるんちゃうかな」と、誇張された滋賀県の姿と愛あるディスりはもちろん、作品の完成度にも期待を込めた。

■滋賀のジャンヌダルク役、謎に豪華絢爛な和歌山解放戦線員も

　高橋メアリージュンさん（滋賀県大津市出身）が演じるのは、かつて滋賀解放戦線を率いた「滋賀のジャンヌダルク」。前作の『翔んで埼玉』の大ファンだったという高橋さんは「続編に出演できて、とても嬉しいです。しかも地元の滋賀にスポットを当ててもらえるなんて…！ものすごくイジられてますが。けど滋賀県民の皆さんはもうイジられ慣れていると思うので、面白がっていただけるんじゃないかな？と思ってます。ちなみに私は台本を読んで爆笑しました（笑）」と、自虐的なコメントを交えつつ出演の喜びを語った。

　また和歌山解放戦線員役に昨年、歌手生活50周年を迎えた国民的演歌歌手・天童よしみさん（和歌山県田辺市出身）が登場。ステージさながらの豪華絢爛な衣裳を身にまとい演じた天童さんは「故郷である和歌山の一員として出演でき、とても嬉しいです。私の衣裳を見た共演者の方からは、『それ私服やろ！』なんて言われましたが、和歌山解放戦線員として誇りを持って、立ち向かわせていただきました」とコメントした。

　さらに滋賀解放戦線員として、お笑いコンビ「ダイアン」の津田篤宏さん（滋賀県出身）、和歌山の姫君役としてトミコ・クレアさん（サンフランシスコ出身）の出演も発表された。

■新キャラ映像＆ポスター第2弾が解禁

　今回解禁となった映像では、「滋賀のオスカル」こと桔梗魁(ききょう・かい)が「お前たちー！準備はええなー！！」と、鬼気迫る表情で群衆を鼓舞するシーンからスタート。続いて映し出されるのは、同じく滋賀解放戦線の美湖と晴樹。美湖は京都に潜伏中なのか、舞妓の白塗りでも隠し切れないゲジゲジ眉毛を「へ」の字に曲げ、「同じ琵琶湖の水で生きてるのに、どうして我々だけ虐げられなあかんのか…」と儚い表情を見せる。晴樹は「琵琶湖には117本もの川の水が流れ込んでます」と、「琵琶湖の水を止める」と宣言した麗を諭しているのか不安げな様子がうかがえる。

　そして美しい甲冑を身に着けた滋賀解放戦線の初代リーダー・滋賀のジャンヌダルクと、和歌山の観光名所・元嶋神社の海上鳥居を思わせる場所で、天を仰ぐ和歌山解放戦線員の姿も。

　日本全土の「大阪化」を目指し迫りくる嘉祥寺晃。果たして麗と百美の向かう先にはどんな戦いが待っているのか。各県から強烈なキャラクターが参戦し、東西対決は混沌の様相を呈している。

＝埼玉新聞WEB版＝