<新型肺炎>さいたま市、朝鮮学校にマスク配布へ…一時は抗議も 国立幼稚園や小学校、医療機関にも配布へ
2020/03/14/00:00
さいたま市は13日、新型コロナウイルス感染防止のマスクを巡り、配布対象から除外していた埼玉朝鮮初中級学校にも、一転して配ると明らかにした。早ければ来週にも配布する。清水勇人市長は記者会見し、マスクの枚数が限られる中で一定の線引きが必要だったとした上で「朝鮮学校だから外したのではない」と釈明した。
市は当初、配布先を「市の監督下にある施設だけ」と説明し、同校の関係者から抗議を受けていた。清水氏は「抗議があったから対応したのではない。市の所管施設だけが対象という発想では感染を防げないという考えに立ち、対象を広げた」と述べた。
市が配布先に加えたのは、同校の幼稚部と小学校に当たる初級部。これまで対象外だった市内の国立幼稚園や小学校、医療機関などにも配るとしている。
問題を巡っては、市職員が10日、幼稚部の園長に対し、マスクの転売といった不適切な扱いをされた場合、指導監督できないという趣旨の発言をし、市幹部が11日に謝罪していた。
幼稚部の朴洋子園長は取材に「配布が決まったのは一歩前進だが、背景にどういった経緯や考えがあったのかを市に説明してもらいたい」と話した。