埼玉新聞

 

海鮮三崎港・菖蒲モラージュ店で食中毒 生イワシや生アジなど食べ腹痛、アニサキス摘出 幸手保健所が処分

  • 幸手保健所=幸手市中

 県は18日、久喜市のすし店「海鮮三崎港 菖蒲モラージュ店」で、アニサキスによる食中毒が発生したと発表した。幸手保健所は食品衛生法に基づき、同店を営業する京樽(東京都中央区)に対し、18日から2日間、同店で営業停止とする行政処分を行った。

 県食品安全課によると、15日に同店で生イワシや生アジなどのにぎりと軍艦巻きなどを食べた2人のうち、50代の男性1人が腹痛を訴え、さいたま市内の医療機関を受診した。男性からアニサキスが摘出されたことや、潜伏期間などから同店が食中毒の原因と断定された。

 寄生虫のアニサキスはサバやサンマなどの天然魚に多く、新鮮なうちは魚介類の腸管内にいるが、劣化すると筋肉などに移行する。加熱やマイナス20度で24時間以上の冷凍により予防できるが、同店では冷凍していなかった。アニサキスが寄生した魚介類を食べると、胃や腸にかみつき、激しい腹痛やアレルギー症状を引き起こすことがある。

 県内ではこの2週間でカンピロバクターやノロウイルスなどが原因の食中毒が4件発生している。

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