埼玉新聞

 

世界を救うコーヒー…キッチンカー営業→コーヒー生かした募金活動へ 行田が拠点の「ヘブンズキッチン」

  • インタビューに応じる関秀和さん=埼玉県熊谷市筑波のプレイスコーヒー

    インタビューに応じる関秀和さん=埼玉県熊谷市筑波のプレイスコーヒー

  • インタビューに応じる関秀和さん=埼玉県熊谷市筑波のプレイスコーヒー

 埼玉県行田市を拠点に「ヘブンズキッチン」を営む関秀和さん(48)。元々はキッチンカーでコーヒーやワッフルを販売していたが、現在は「世界を救うフリーコーヒー」をテーマに、コーヒーを無償提供しながら募金活動を行うという形で展開している。関さんは「このやり方が今の自分には合っていると思う」と語る。

 関さんは同市出身。高校卒業後、大型トラックなどの運転手として働いてきた。キャンプが好きで、たき火でコーヒー豆をいってコーヒーを飲むように。その後、コーヒーに徐々にはまっていき、コーヒー専門店を巡った。2021年8月にキッチンカーを始め、今年2月まで同市を拠点に営業活動を実施していた。

 当初は初の接客業でお客さんの優しさに触れ、感激していた。しかし、営業を続けるには、売り上げを確保しなければならないという現実もあり、悩んだ末に一区切りをつけた。4月に市内の古民家「牧禎舎(まきていしゃ)」で行われたイベントに誘われ、フリーコーヒーを試しにやってみたところ、「本当に楽しく、人にサービスすることがうれしかった」と振り返る。

 6月から観光物産館「ぶらっと♪ぎょうだ」で、月2回のフリーコーヒーを実施。最初は遠巻きに見ていた人も話しかけると趣旨を理解してくれ、募金をしてコーヒーを飲んでくれたり、コーヒー豆50グラムを300円で購入したりしている。募金は2円~千円までと幅広く、募金とコーヒー豆の売上金は全額を日本赤十字社に寄付している。

 12月3日には牧禎舎でコーヒーイベント「コーヒー天国2023」も開催予定。関さんは「フリーコーヒーは今後も続け、自分と同じような思いを継ぐ人が出てきてくれれば」と話した。

 関さんは21日午後8時から放送されるコミュニティーFM「FMクマガヤ」の「須永公人の週刊フードラボ」に出演する。

ツイート シェア シェア