フリマサイトで他人のクレカ使い購入→転売、さらに…暗号資産8850万円を海外送金 容疑の男女5人を再逮捕
オンラインフリーマーケットで他人のクレジットカードを使い出品物を購入し転売したなどとして男女5人が逮捕された事件で、犯罪収益を暗号資産に替えて海外の口座に送金し隠匿したとして、埼玉県警サイバー捜査課と熊谷署、青森、宮城、滋賀、京都、福岡、佐賀、長崎、熊本の9府県警察合同捜査本部は22日、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿)の疑いで20~40代の男女5人を再逮捕した。
再逮捕されたのは、会社員の男(39)=仙台市、派遣社員の女(36)=滋賀県東近江市、飲食店従業員の女(38)=京都府木津川市、無職の女(40)=福岡市、会社員の女(29)=熊本市=の5人。
再逮捕容疑は、それぞれ氏名不詳者と共謀の上、2021年8月~22年1月ごろ、不正に入手した他人名義のクレジットカード情報を悪用してオンラインフリマで購入した約千点の商品を転売して現金化し、国内暗号資産「ビットコイン」や「リップル」計約8850万円分を購入。指示役の共犯者が開設した海外の暗号資産業者のアカウントに送金し、犯罪収益を隠した疑い。県警は共犯事件で捜査に支障があるとして、認否を明らかにしていない。
合同捜査本部は7月に不正に購入した商品を転売したとして、今月1日には転売で得た代金を原資に国内の暗号資産を購入したとして、5人をいずれも電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕、再逮捕。その後、警察庁サイバー特別捜査隊の支援を受けた継続捜査で不正に購入した暗号資産を海外に送金した事実に5人が関与したことを特定した。5人はそれぞれ転売益の5%前後を報酬として受け取っていたとみられている。
一連の送金は、犯罪収益の資金洗浄などに使われていた可能性があり、県警は海外口座に送金された暗号資産の行方の解明のほか、5人のさらなる余罪や指示役の共犯者などについて捜査を進める。