埼玉新聞

 

埼玉の海でできた崖が…横瀬で国天然記念物「新田橋の礫岩露頭」が崩落 川遊びスポット内、規制線など設置

  • 一部崩落した「新田橋の礫岩露頭」=22日午前、埼玉県横瀬町横瀬

    一部崩落した「新田橋の礫岩露頭」=22日午前、埼玉県横瀬町横瀬

  • 一部崩落した「新田橋の礫岩露頭」=22日午前、埼玉県横瀬町横瀬

 埼玉県横瀬町横瀬の町営公園「ウォーターパーク・シラヤマ」内の横瀬川右岸にある国天然記念物の崖「新田橋の礫岩(れきがん)露頭」の一部が崩落したことが22日までに分かった。町は18日から周囲を立ち入り禁止にしており、岩石などの撤去作業について今後、県などの関係者と協議していく。けが人は確認されていない。

 同露頭は、秩父盆地に「古秩父湾」という海が広がっていた約1500万年以上前に、波の浸食により崖が形成されたとされる。現在、古秩父湾の環境を示す6カ所の露頭と、県立自然の博物館に所在する化石9件が国天然記念物の指定を受けている。

 町によると、18日に付近を散歩していた近隣住民が崩落に気が付き、役場に連絡。町や県が注意喚起の看板や規制線テープを設置した。22日現在も、河川には崩れた岩石が残されている。

 同公園は川遊びスポットとして知られ、夏場は多くの家族連れでにぎわいを見せる。町は「立ち入り禁止区域を避け、崩落した岩には手をつけないでほしい」と呼びかけている。

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