春日部のファッションブランド店「ルーディーズ」、客から愛され30年 商品拡大、音楽ライブも開催
春日部市の中心市街地に30年近くにわたり、若者向けのファッションを発信しているオリジナルブランド店がある。「ルーディーズ」は市内出身の片柳豊さん(49)が地元の友人と起業し春日部や東京・渋谷などで事業を展開している。交流の場づくりとしてライブも市内で定期的に開いており、「店やイベントを通し次世代を後押しできる存在でありたい」と片柳さんは若い頃の情熱を今もなお燃やしている。
ルーディーズは29年前、片柳さんが市内に古着店をオープンしたのが始まり。開業して5年後、「RUDIE'S」のロゴ入りTシャツを作り、シャツを着た友人らが街を歩いて知られるようになった。
小売りだけでなくオリジナル衣料の製造も手掛けるようになり、手軽に手に取りやすい価格帯でアイテム数を増やしながら、ストリートカルチャーから釣り、スポーツファッションなどにも拡大。若者だけでなく中高年も愛用できるブランドに成長させた。
デザイン・ウェブ事業部の片柳聡部長(45)は「常に流行やサブカルチャー、若者の志向にはアンテナを張り、自分自身の思考や目線が固定化しないよう心掛けている。若者を意識したデザインが結果として幅広い層に受け入れられていると思う」と支持される理由を語る。
2000年には音楽との親和性に特化した新たなブランド「RUDE GALLERY」を立ち上げ、渋谷に店をオープン。ミュージシャンとのコラボアイテムやライブイベントの開催などにも取り組んでいる。先日には20周年を記念した本を出版した。
現在は直営店だけでなく、全国に約60店あるセレクトショップでも商品を取り扱っているほか、通販にも力を入れている。地方での雇用創出につながるように、国内生産にできる限りこだわっているという。
2年前からは「まちを活性化させたい」と、世代やジャンルを超えた交流の場づくりとして音楽ライブを春日部市内で開いている。「人が集まる機会を増やすことで活気あるまちになってほしい」と片柳豊さんは地元に期待を込める。
来年は設立30周年を迎える。「今後も時流に合わせて変化しながら、自分たちのスタイルを継続し、日本をカッコよく元気にしていきたい」。片柳豊さんはさらなる高みを目指している。