埼玉新聞

 

<新型肺炎>約100人、入院できず自宅待機に…軽症者ら 確保した一般病床の3分の2で受け入れできず

  • テレビ会議での9都県市首脳会議に臨む大野元裕知事=9日午後、さいたま市浦和区

 大野元裕知事は9日、8日時点で県内の新型コロナウイルス感染軽症者、無症状患者約100人が入院できず自宅待機していることについて、記者団に「確保していた一般病床150床の3分の2が、医師や看護師の研修不足などで受け入れを逡巡(しゅんじゅん)した」と説明した。県は軽症者、無症状患者のホテルなどでの早期受け入れに向け、ホテル内の動線や軽症者の定義について検討を急いでいる。

 大野知事は3月末の定例会見で、軽症者や無症状患者について「自宅待機は考えていない」と述べていた。県内の感染者は2月からの2カ月で103人だったが、それを上回る150人の感染が4月1日からの9日間で確認され、入院先調整が難航した。

 県内の感染症指定病床は75床。県は1日に設置した調整本部で、一般病床への中等症以下の患者の入院調整を行っている。今後、さらなる病床増に向け医療機関への呼び掛けを続けていく。

 県によると、3月までに判明した感染者に関しては、軽症でも完治するまで医療機関に入院させる。

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