詐欺犯の大学生…東京東信用金庫の従業員が駅で偶然発見、柱に隠れながら追跡 警官呼び逮捕 越谷署が表彰
2019/02/15/00:00
詐欺事件の犯人逮捕に貢献したとして、越谷署は、東京東信用金庫大袋支店北越谷出張所の長谷川博さん(61)と田沢元さん(56)に感謝状を贈った。
2人は4日午後2時40分ごろ、越谷市の女性(84)から「家に来た男にキャッシュカードを渡してしまった」と連絡を受け、同所ATM(現金自動預払機)コーナーの防犯カメラの映像を確認。赤色上着と白色ズボン姿の若い男が現金を引き出す様子が映っていたという。
同日午後3時半ごろ、長谷川さんは、私用で北越谷駅近くの書店に向かう途中の駅改札付近で、防犯カメラに映っていた男を見つけた。「携帯電話で通話していたので柱に隠れて様子を見ていた」と長谷川さん。通報の依頼を受けた田沢さんが北越谷駅前交番に通報した。
男が駅から移動し始めたため長谷川さんは男を追跡。北越谷駅近くの北越谷第四公園のベンチに座ったため、その場で犯人の様子を監視し続けた。
長谷川さんは「何度も電話をしながらうろうろしていて、仲間が近くにいるかもと思った」と振り返る。その後警察官が現場に到着し、目撃した状況を伝えたという。
長谷川さんは「詐欺の被害に遭った方の顔を見るのはつらい。何とか被害を止められないかと思っていた」と話した。
女性からキャッシュカードをだまし取った男は千葉県市川市の大学生(19)で5日、詐欺の疑いで逮捕された。「キャッシュカードを受け取ったことは間違いない」と容疑を認めているという。