埼玉新聞

 

<台風13号>被害なしを祈るばかり…6月の台風で浸水被害3100件超の越谷、「前回」教訓に市民らが対策

  • 土のうを確認する障害者就労支援施設のスタッフ=8日午前、埼玉県越谷市弥栄町

    土のうを確認する障害者就労支援施設のスタッフ=8日午前、埼玉県越谷市弥栄町

  • 土のうを確認する障害者就労支援施設のスタッフ=8日午前、埼玉県越谷市弥栄町

 6月の台風2号接近に伴う記録的豪雨で3129件(床上600件・床下2529件)の浸水被害が出た埼玉県越谷市。特に被害の多かった新方川周辺地区の住民は「前回の苦い経験を教訓に」と台風13号の接近に備えた。

 弥十郎に住む80代女性は6月の台風時に自宅が床上浸水し、庭のバイクやガスボンベが水の勢いで流された。今回の台風13号に備え、7日午後から庭に置いてあった物を順次高い場所へ移動させ、自身の避難経路も再確認した。「前回の苦い経験をこういう時の教訓にしないと。雨は本当に怖いから」と話す。

 弥栄町の障害者就労支援施設は6月の浸水被害を受けて、土のう約40袋を購入し、建物の入り口周辺に配備した。所長の山田浩嗣さん(49)は「台風のたびに冷や冷やして毎回やりきれない気持ち。心配だが被害が出ないのを祈るばかり」と願っていた。

 同市は自主避難場所として、8日午前10時に市内13地区センターを開放した。道路では相模町5丁目地内で冠水があり、一時通行止めとした。市危機管理室によると、80代男性が強風にあおられて転倒し、軽傷を負った。

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