<新型肺炎>外出自粛が影響か、さいたまで家庭ごみ15%増 ごみの自己搬入、当面中止に 空き缶も増加
さいたま市の環境センター4カ所で処理する一般家庭ごみが、前年同期比で平均約15%増えている。今月7日の緊急事態宣言後の外出自粛要請を受け、自宅に滞在して食事をする機会が増えていることも影響したとみられる。市は新型コロナウイルスの感染拡大を防止するためとして、環境センターへの家庭ごみの自己搬入を22日から当面の間、中止することを決めた。
市は埼玉を含む7都県に緊急事態宣言が発令された7日以降、環境センターへの家庭ごみの自己搬入を自粛するよう求めていた。その後も減少傾向が見られないことから、対応する職員や窓口に並んでいる市民の感染を防止するため、受け入れ中止を決めた。
中止したのは、西部環境センター(西区宝来)▽東部環境センター(見沼区膝子)▽クリーンセンター大崎(緑区大崎)▽桜環境センター(桜区新開4丁目)―の4カ所。
市環境施設管理課によると、日曜を除く今年4月6~18日の家庭ごみの受け入れは4センターで約538トンに上り、前年同期の約464トンを約16%上回った。収集された一般家庭の可燃ごみも、市内全体で約14%増えているという。
空き缶の量も増加している。空き缶を扱っている東部環境センターと桜環境センターの2カ所で処理したのは、同じく4月6~18日で計約151トン。前年同期の約127トンより約20%増加している。外出自粛による「家飲み」や食事が増えたかは不明としている。
ごみ受け入れ中止について担当者は「職員が感染すれば環境センターがストップする恐れがある。市民130万人のごみ処理を止めるわけにはいかないので、リスクを回避したい」と話し、家庭の一般ごみは少しずつまとめて収集所に出すよう呼び掛けている。一辺が90センチを超える粗大ごみについては、粗大ごみ受付センター(電話048・840・5300)に連絡後、有料で個別に対応する。
一方、ごみ収集の安全対策も実施している。市資源循環政策課によると、職員はマスクと手袋着用と勤務前の検温を徹底。発熱がある場合は所属長に報告して対応を検討する。新型コロナウイルス以外にも感染などの危険があることから、担当者は「市民の皆さんにはごみ袋をしっかり縛って、ごみ捨てしてほしい」と話している。