<新型コロナ>県立学校、5月31日まで休校延長 夏休み短縮、授業時間を確保 登校日や部活動はなし
県は28日、第13回新型コロナウイルス対策本部会議を開き、県立学校の休校を5月31日まで延長し、授業時間確保のため夏休みを短縮することなどを決めた。小中学校を所管する市町村教育委員会や私立学校にも同様の対応を取るよう要請。さいたま市など複数の市町村が同日、休校延長や夏休み短縮を発表した。休校期間中は、教科書に基づいた課題を課すほか、全県立高校で動画サイト「ユーチューブ」を活用した学習支援を実施。全県内の中学3年生向けには、5教科の授業動画を作成し、テレビ埼玉で5月下旬から放送する。
県教委は知事からの要請に応じ、県立学校の休校を5月31日まで延長する。登校日は設けず、休校中の部活動は実施しない。特別支援学校については、保護者が医療従事者など、やむを得ない事情がある児童生徒の受け入れは、これまで同様に実施する。
進路指導では、個別に生徒を学校に呼び、担任と面談するなどの対応も行う。就職希望の生徒向けには、窓口となるハローワークや労働局と連携して企業の求人動向を把握し、学校に情報提供するほか、産業労働部と連携し、県内企業などに採用を呼び掛ける。
学校再開後の授業時間確保については、時間割編成を工夫するほか、土曜授業実施、体育祭や文化祭など学校行事の延期や中止など、各校の状況に応じて対応する。全県立高校で7月31日まで授業を実施、8月25日~31日も授業日とし、夏休みを短縮する。特別支援学校では学校の実情に応じて対応する。
隣接する東京都などの感染状況を考慮し、短期間での緊急事態宣言解除の可能性は低いと見込まれることが基本的な考え方。今後、国で緊急事態宣言の取り扱いが決定した場合には、その内容を踏まえ、柔軟に対応するとしている。
高田直芳県教育長は、児童生徒に向け「自分自身の命、大切な家族、友達、周りの人々の命を救うことが大きな目的。ぜひ理解して頑張ってほしい」と呼び掛けた。