11日午後、埼玉県川口とさいたまの2市で、徒歩や自転車利用の女性を狙ったひったくり事件が、約2時間で4件発生した。現金の被害額は計約8万円。いずれもバイクが追い抜きざまにバッグを窃取する手口が似ていることから、県警は同一犯による連続ひったくり事件とみて、周辺の防犯カメラ映像を精査するなどして、逃げた人物の行方を追っている。

　県警捜査3課によると、11日午後2時25分ごろ、川口市戸塚東1丁目の歩道で、徒歩で友人宅に向かっていた女性（49）が後方からバイクで来た人物に現金約3万円など在中のバッグを奪われた。

　1時間半後、直線距離で約10キロ離れたさいたま市南区内谷5丁目の路上で自転車の女性（69）が前籠から現金約2万5千円などが入ったバッグをひったくられた。

　さらに30分後には約5キロ離れた川口市芝2丁目の路上で自転車の女性（86）が、その10分後には約1・8キロ離れた同市上青木西2丁目の路上で自転車の女性（59）が、いずれも現金など在中のバッグが前籠から持ち去られる類似事件が起きた。

　第1、2、4の事件ではいずれも黒っぽい服装の男とみられる人物1人が、黒のフルフェースヘルメットをかぶり原付のような黒色バイクで逃走する姿が目撃されているという。

　今年5月には越谷、春日部2市で車両によるひったくり、6月には川口、蕨2市でバイク利用の同種被害が確認されていて、県警はこれらの事件との関連も調べている。