埼玉新聞

 

カインズ、来春に新ブランド誕生へ 売り上げ2倍超の成長、都市部で今後“特定カテゴリーの小型店”挑戦か

  • 記者発表した(左から)カインズの土屋裕雅会長、高家正行社長兼CEO、デザイナーの佐藤オオキ氏=14日、東京・品川

    記者発表した(左から)カインズの土屋裕雅会長、高家正行社長兼CEO、デザイナーの佐藤オオキ氏=14日、東京・品川

  • 記者発表した(左から)カインズの土屋裕雅会長、高家正行社長兼CEO、デザイナーの佐藤オオキ氏=14日、東京・品川

 ホームセンター大手のカインズ(本庄市、高家正行社長兼CEO)は14日、新たなプロダクトブランド(PB)を2021年の東京五輪で聖火台デザインなどを担当した佐藤オオキ氏率いるデザインオフィス「ネンド」(東京都港区)と協働で開発すると発表した。

 カインズでは07年から商品開発から物流、販売までを一貫して行う製造小売業(SPA)戦略を展開しており、昨年度の売り上げは07年度比で2・3倍に成長。競合との差別化を図るため、より生活様式の多様化に合わせたブランド戦略と商品開発に踏み切った。

 新たに開発されるPBは、使用頻度の高い日用品が中心の基幹ブランド「カインズ」をベースに、寝具など暮らしを健やかにする「カインズフィット」、職人向けのこだわりの道具をそろえる「カインズプロ」など八つのコンセプトを計画。来春、第1弾として日々の暮らしを楽にする「カインズスタイル」を立ち上げ、全国の店舗で順次展開する。

 これまでバイヤー個人のアイデアや技量に頼りがちだった商品開発をブランドチームによる企画立案や意思決定と掛け合わせた“横断型”体制へと刷新。平均的な規模の約3千坪の店舗で取り扱う約10万点のうち1割強がPB商品になる見込み。年間約600~700品目の開発を目標としている。

 高家社長は「将来的には特定のカテゴリーに特化した小型店舗にも挑戦してみたい」と都市部での新たな業態にも意欲を示した。
 

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