年齢制限なかったが…送迎車運転の男、7歳若く書類偽装 さいたま介護施設事故 「原本確認せず」運営会社が謝罪
2023/09/16/08:47
埼玉県さいたま市見沼区の介護施設「ビッグスマイルリハビリセンター」の駐車場で利用者の男女2人が死亡し、男性職員が負傷した事故で、運転していた施設アルバイトの男(75)が、会社側に自身の年齢を実年齢より7歳若く詐称した運転免許証のコピーなどを提出していたことが15日、同施設の運営会社関係者への取材で分かった。
会社関係者によると、男は2021年7月に同施設の採用面接を受けた際、履歴書に記載する自身の生年について、実際の生年より7年後の昭和30年と記載。採用後提出した運転免許証のコピーも同様に偽装し、実年齢より若い年齢を申告していた。同施設は求人募集について、年齢制限を設けていなかったという。
同日取材に応じた「リハビリテーションクリエーターズ」(神奈川県横浜市)の神山光社長は、男の年齢が75歳だったことを報道で知り驚いたとしつつ「運転免許証については、原本を確認していなかった当社に非がある」として謝罪した。
事故の発生は13日午後4時20分ごろ。男の運転する車が、施設の入り口付近で送迎待ちをしていた利用者らを次々とはねた。捜査関係者によると、タイヤのブレーキ痕がなかった現場の状況などから車は3人とぶつかる直前に加速したとみられる。車はスロープに乗り上げ、建物の壁に衝突して止まった。
県警は15日、男を自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の疑いで、さいたま地検に送検した。