埼玉新聞

 

疫病退散も祈願、日高の霊巌寺で祈願護摩 住職の孫3人も初参加 例年50人参加も今年は総代3人のみ

  • 祈願護摩を行う渋谷満行住職(右)と孫の小倉仙之助さん(左)、大太鼓をたたく小倉瑠子さん=5日午後、日高市新堀の霊巌寺

 家内安全や身体健全などを願う「祈願護摩」が5日、日高市新堀の霊巌寺で行われた。

 毎年5月5日に行われており、以前は養蚕が盛んだったことから蚕の供養などを行っていたという。今年は新型コロナウイルスが流行していることから疫病退散も祈願した。例年は約50人が参加するが、今年は感染防止のため総代の3人のみが参列した。

 祈願護摩には渋谷満行住職(76)の孫の小倉仙之助さん(14)、小倉瑠子さん(11)、渋谷芳佳さん(13)の3人が初めて参加した。3人は昨年8月に京都の智積院で僧侶になるための最初の儀式「得度式」に参加し、祈願護摩に参加できるようになった。

 現在はそれぞれ通う小・中学校が休校となっており、毎朝の勤めで経を唱え、練習を重ねてきたという。祈願では渋谷住職が炎をたき上げ、瑠子さんがたたく大太鼓に合わせて全員で経を唱えた。

 瑠子さんは「太鼓がずれるとお経のタイミングがずれるので慎重にたたいた」、ほら貝を吹いた芳佳さんは「父の吹く音を聞きながら練習してきた。高い音を出すのが難しかった」。仙之助さんは「日頃から練習して、全力を出そうと臨んだ。緊張したけれど最後までできた」と話した。

 渋谷住職は孫3人について「上手にできていたと思う」と目を細めていた。

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